あゐごろも

日々のあれこれ、短歌など。ときどきによって変わります。

「あの絵は、先生からのプレゼントだと思ってね。」

と電話がきた。
もう自分の余命を感じたのだろう
Iさんから、師の書いた大きなろうけつ染めの額を預かった。
先生のものだけは大切にしたいから
元気なうちに、引き継いでおきたかったそうだ。

購入していたとしたらそれなりの額だろう。
お金は関係なくとも、大切なものに違いない。
わたしは先生に楽しませてもらっちゃっただけだが
Iさんはもっと深く深く先生を慕っていたと思う。

軽いわたしが受け取るにふさわしいかわからないが
いろいろな人間関係や不満が積み重なり
会を辞める、と思いが定まったところでの電話だった。
味噌ラーメンとギョーザを食べている時に。

自分の進退は自分で決める。
情にながされるのが、私の場合一番わるい。
だから物をもらったから変わることはないのだが
やっぱ歌人ってのは、あっちの世界とやりとりできる気がする。

(先生、きついし。わたし教師はできないし。
違う方法でやらせてもらえれば、続けられるかもしれないけど。
たのしくないのはだめなんだ。
なんとか助けて!人また減った。言い案ありますか?)

先生は天国にいって、重たい肉の袋を脱いで
今頃はごきげんで、この日記をよみながら
おほほほほ、と笑っているだろう。
心から楽しそうに笑っているだろう。そして心配しているだろう。





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