白紙に向かい合うとき
わたしらしきものに出会う。
自分のことは自分ではわからないという。
ほんとうにそのとおりで
毎年、毎年あたらしいわたしが現れ
行列のしっぽに並ぶ。
もう40才も過ぎれば
土曜日のパンケーキ屋の前のよう。
「1時間待ちです」
なにを待っているのだろう。
気が付けばいつも待っていたのは
なになのだろう。
なにが待たせているのだろう。
かつての遠い約束の日を越え
もう数年が過ぎた。
もう待つものはないし
待ったりしてないけど
相変わらず待つしかないこともあって
あいかわらず待っている。
待っている。
なにを
だれに
どこまで
わからないのに
それでも待つ。
|詩
コメント