あいころも

日々のあれこれ、短歌など。ときどきによって変わります。

2016年03月

カラスにつつかれていた仔猫を拾った目ヤニに閉ざされていた瞼がひらくと緑と青の目がひとつづつ煌いたオッドアイの仔猫先天性後天性どっちかわからないけどどっちでもいい仔猫がつむぐ物語の序章に、わたしがいるてのひらのなかで、仰向けになって鳴く仔猫のそれぞれに色に …
続きを読む

好きになった人を嫌いにはなれないものだなと思う。元気そうな様子を知ればよかった、と思う。それはやさしさなのだろうか?もしやさしさを持てるとしたら罪の意識を多く含んでいるからだろう。恋愛は得意でなくて人を愛することってつらいことでそれを保っていられるっみん …
続きを読む

今日もわたしがいて肉体の癖にふりまわされまたこれかとがっかりする。こんなもんなわたしだろう。こんなもんでも、いただけた。魂がすばらしくて、肉体が劣っているとか。無言である肉体の自律した働きを魂は真似をすることはできるだろうか。自由を求めるこの魂は肉体の音 …
続きを読む

手紙を運ぶのは、もう翼ではないのかもしれない。古びれ、疲れ果てた翼はアスファルトの上に、羽を散らし春一番の吹く三日前の風に散っていった。 …
続きを読む

白紙に向かい合うときわたしらしきものに出会う。自分のことは自分ではわからないという。ほんとうにそのとおりで毎年、毎年あたらしいわたしが現れ行列のしっぽに並ぶ。もう40才も過ぎれば土曜日のパンケーキ屋の前のよう。「1時間待ちです」なにを待っているのだろう。 …
続きを読む