2016年03月19日|詩 オッドアイ カラスにつつかれていた仔猫を拾った目ヤニに閉ざされていた瞼がひらくと緑と青の目がひとつづつ煌いたオッドアイの仔猫先天性後天性どっちかわからないけどどっちでもいい仔猫がつむぐ物語の序章に、わたしがいるてのひらのなかで、仰向けになって鳴く仔猫のそれぞれに色に … 続きを読む
2016年03月15日|詩 あのくも 今日もわたしがいて肉体の癖にふりまわされまたこれかとがっかりする。こんなもんなわたしだろう。こんなもんでも、いただけた。魂がすばらしくて、肉体が劣っているとか。無言である肉体の自律した働きを魂は真似をすることはできるだろうか。自由を求めるこの魂は肉体の音 … 続きを読む
2016年03月15日|詩 待つ 白紙に向かい合うときわたしらしきものに出会う。自分のことは自分ではわからないという。ほんとうにそのとおりで毎年、毎年あたらしいわたしが現れ行列のしっぽに並ぶ。もう40才も過ぎれば土曜日のパンケーキ屋の前のよう。「1時間待ちです」なにを待っているのだろう。 … 続きを読む
2016年03月14日|詩 こころ かみさまはそのへんの石ころをひろってわたしのからだにほうりこんだ。石ころはからだのなかでこころになってわたしをうごかした。となりのこはへびのしっぽとうさぎのひげ。そのとなりのこはチョコレートと椿の葉っぱ。そのまたとなりのこはペパーナイフと鳩の羽。いいなあ … 続きを読む